みなさんは例えば高齢者に多い救急事故は何かご存じでしょうか。
高齢者に多い救急事故というと交通事故を思い浮かべる方が多いと思いますが、消防庁のまとめでは1位が「転倒」で2位が「転落」となっており、この2つで何と全体の高齢者の救急事故の8割にあたるそうです。
転倒は室内や廊下などで段差や物につまづいたり、電気コードや敷マットに足を引っかけたりして頭部・顔面・手足など打撲・骨折の救急事故となります。
転落は階段から足を滑らせたり、玄関などで段差が分からず転落したり、イスの上や脚立に乗り作業中していての転落で全身打撲などの救急事故となっています。
その応急対応としては身近にあるガーゼやハンカチ・タオルを使った止血法など怪我の状況によって様々な対応方法がありますが、実際に応急対応や救急車を呼ぶときは誰もが不安に思うはずです。
消防機関や日本赤十字社などでは救命講習会を多く開催していますが、当院でも地域健康講座(出前講座)の一つで消防機関の救急業務に従事していた救急救命士が講師となり、いざという時の応急手当や救急対応、そして高齢者に多い事故やその予防法まで現場経験を下に分かりやすく講演を行っています。
救急科 救急救命士 齋藤 和夫