近年、日本ではピロリ菌に感染した人が激減しているため、胃癌が減少しています。一方、欧米食や肥満、喫煙、飲酒、運動不足などの影響もあり、大腸癌が急増しており、日本で最も多い癌となっています。このため、これまではカメラといえば「胃カメラ」が一般的でしたが、今後は「大腸カメラ」という、意識の変換が必要です。
癌の統計2022より引用
■大腸癌を予防しましょう
大腸癌の多くは、良性の大腸ポリープから発生します。そのため、ポリープを早期に発見し、カメラで切除することで、大腸癌を予防できます。
大腸癌は50歳を過ぎると急激に増加しますが、その10年前であれば多くはポリープの段階に留まっていると考えられます。しかし、便潜血検査では小さなポリープや早期癌の段階では必ずしも陽性とはなりません。
そのため、40歳になったら大腸カメラを受けましょう。これにより、将来的な大腸癌のリスクを大幅に減らすことができます。また、初回大腸カメラの情報から、次回検査を受ける適切な時期やご自身の大腸癌リスクを把握することができます。
出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)
■苦痛のない大腸カメラ
以前に大腸内視鏡検査を受けて、辛い思いをされた方へお知らせです。
鎮静剤(眠り薬)を使用することで、検査に伴う苦痛をほぼ無くすことができます。
※こちらを使用した際は、終日運転ができませんのでご注意ください。
日本で最も多い癌である大腸癌を大腸カメラで予防しましょう!
消化管・肝胆膵内科 山形 拓