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(コラム)ちょっとした物忘れが気になったら~MCI(軽度認知障害)について~

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(コラム)ちょっとした物忘れが気になったら~MCI(軽度認知障害)について~

年齢を重ねるにつれて、「人の名前がすぐに思い出せない」「何を取りに来たのか忘れてしまう」といった小さな物忘れを感じることが増える方も少なくありません。
そんなとき耳にすることがあるのが「MCI(エム・シー・アイ)」という言葉。これは「軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment)」のことで、認知症の前段階ともいわれています。

 

■ MCIとはどんな状態?

MCIとは、「物忘れは増えてきたけれど、日常生活には大きな支障がない状態」のことす。
たとえば以下のような様子が見られます。

・最近聞いた話を思い出すのが難しい
・よく知っている道で迷いそうになる
・家族との約束をうっかり忘れる
・それでも、家事や買い物、外出などは自分でこなせる

このように、生活機能は保たれていることがMCIの特徴です。

 

■ MCIは「気づきのチャンス」

MCIは、必ずしも認知症に進行するわけではありません。厚生労働省の資料では、MCIと診断された人のうち、およそ半数は5年後に認知症に進行するとされる一方で、約3割は元の状態に改善するとも報告されています(※厚生労働省「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」等より)。

つまり、早期に気づいて行動することが、脳の健康を保つ鍵になるのです。


■ 脳の健康を守るために、今日からできること

MCIや物忘れが気になる方におすすめなのは、生活の中に“ちょっとした習慣”を取り入れることです。

・体を動かす(ウォーキングや体操)
・十分な睡眠をとる
・バランスの良い食事を心がける(野菜、魚、豆類など)
・人と話す・笑う(会話や交流は脳に良い刺激)
・新しいことに挑戦する(料理、読書、ゲーム、手芸など)

これらは、脳の活性化につながるだけでなく、その人らしい生活を続ける力にもなります。

 

■ 最後に

MCIは、誰にでも起こりうる自然な変化の一つです。「年齢のせいかな」と思って見過ごすのではなく、「今、気づけたこと」がとても大切です。前向きに向き合い、日々の生活を見直すことで、認知症の予防や進行の抑制にもつながります。

                                                 認知症看護認定看護師 高橋 和利








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