【▲医療関係者】チーム医療紹介

チーム医療紹介

NST委員会

当院では、院内活動の一環として栄養アセスメントに参加するNSTシステムを導入し、2003年1月に全科型に稼動しました。看護師中心で、栄養パス作成や経腸栄養ケアや嚥下リハビリなど作り上げ、現在医師、看護師、管理栄養士らが協力し合って適正な栄養管理を日々行っています。

その中で看護師の活動は、入院患者さん全員対象に入院時48時間以内に栄養一次スクリーニングシートを栄養管理室へ提出し、 スクリーニング結果の各段階に応じて「月1回・週1回・手術予定時は術前術後」に一般病棟用栄養パスシートに記入、 またICUでは治療と並行した栄養管理が重要であることからICU用栄養パスを用いて毎日栄養評価実施しています。

患者さんの栄養問題点を抽出し、輸液療法・早期経腸療法・早期経口療法を推進することで、栄養改善と低栄養予防に努めています。また、医師、看護師、栄養士、コメディカルが週1回集結しNSTラウンドを行っています。病棟看護師はチームの患者さんの栄養問題について相談し、 様々な栄養ルートと栄養食品を検討採択しながら、個別に応じた栄養管理を実施しています。 又、褥瘡委員会や感染委員会と連携しながら患者さんの安全管理にも留意し、より良い看護が提供できるようチーム医療として取り組んでいます。

なお、当院では、日本静脈経腸栄養学会認定教育施設として、地域のNST活動推進のため、 NST専門療法士の受験資格となる計40時間の実地修練を行っております。

NST専門療法士受験に必要な
実地修練の受講者募集について

NST専門療法士受験に必要な実地修練 2019年度 開催中止について

2019年度のNST専門療法士受験に必要な実地修練につきましては、諸事情により中止とさせていただきます。
次年度より再開予定ですので、ご希望の場合は再度ホームページをご覧いただきますようお願い致します。

褥瘡対策委員会

褥瘡(じょくそう)とは、いわゆる床ずれのことです。床ずれはキズのため痛みがあり、一度出来てしまうと治るまでに長い期間がかかります。今後の更なる高齢化社会を迎えるにあたり、できる限り発生させないことが望ましいです。

当院では、全ての患者様を対象に褥瘡対策診療計画書を基に褥瘡発生要因を評価することで褥瘡予防対策を計画し、マット類の選定や体位調整、適切なスキンケアなどを提供して予防に努めています。また、栄養サポートチームやリハビリチームなど他職種との連携により、栄養改善や身体機能の回復といった全身的ケアを通し「褥瘡は作らない、または早く治す」を目指し活動しております。その他、委員会会議や褥瘡回診、勉強会を定期的に開催することで、医療スタッフの知識や技術の向上のための教育、啓蒙活動を行っております。

BLS講習会

ECC トレーニングサイトでは、主に、成人BLS(一次救命処置法)と安全なAEDの使用方法の講習会を開催しています。 当院は2006年10月から、毎週1回、当院の全職員を対象に行っていますが、 今後の展望として、地域の皆さまにも講習会を開催できたらと考えています。

立ちあがったばかりのサイトであり、試行錯誤の毎日ですが、皆さんに適切なBLSと安全なAED使用方法を伝達できるよう努力している毎日です。

あなたの行動で救える命があります。

現在の所、メンバーは、救急外来、C-2、ICUの看護師で構成されていますが、どのメンバーも常に新しい情報を提供できるよう、 院外の講習会に積極的に参加する等、やる気に満ちています。明るく、元気 なメンバーが多いので、 興味のある方、是非一緒にBLSを広めましょう。

もし、あなたの前で誰かが倒れていたら・・・あなたは何ができますか?
あなたの行動で救える命があります。

ICT(感染対策チーム)

当院では、医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師・診療放射線技師・事務職員からなるICT(INFECTION CONTROL TEAM:感染対策チーム)を結成し、院内感染対策を行っています。

ICTは院内感染防止を推進する実務機関として、毎週院内ラウンドを実施し、病院全体の環境の改善などに努めております。病院内外での感染症の把握、院内感染予防対策の実施、感染症に関する相談も受け付けております。また薬剤耐性菌の出現と蔓延を防ぐため、毎週抗菌薬ラウンドを実施し、院内での抗菌薬の使用状況の把握及び適正使用の推進を行っております。

平成24年度からは、近隣の病院と共に感染対策を行い、相互に感染対策を強化できるように感染防止対策地域連携を組んでおります。患者さんには安全な医療を提供できるように、職員には安心して働ける環境を整備できるように活動を継続していきたいと考えております。

DMAT活動

当院でも災害医療体制の一貫として、DMAT( Disaster Medical Asistance Team の略)活動が始まりました。DMATは医師・看護師・業務調整員から構成される1病院5名を1単位とし、全国の災害拠点病院等に組織されている災害派遣医療チームです。災害が発生した際は迅速に現地へ出動し、急性期の救急医療活動をすることを目的としております。

災害拠点病院として

2011年3月11日に発生した東日本大震災では、当院も未曾有の大災害を目の当たりにした。この約16年前にあたる1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災では、死者6,434名、負傷者43,792名にのぼった。この震災で「避けられた災害死(preventable death)」であり、約500名が生存した可能性があると、指摘された。震災当日、要救助で航空搬送された患者は、たったの1名であった。我が国の災害医療体制がいかに脆弱であったかを露呈した惨憺たる結果であった。そこで、いかに「避けられた災害死」を減少させるべく、厚生労働省は独立行政法人国立病院機構災害医療センターと連携し、2005年4月にDMAT(disaster medical assistant team)制度を発足させた。

当院は、2012年から災害拠点病院の認可を受け、急速に災害医療に対する体制を強化しつつある。その一環として、2013年1月に兵庫県災害医療センターでDMATとしての心構えから実践にわたるまでの座学・実働訓練を受け、当院第1隊目のDMATチームが発足した。

今後は、病院として、地震に関わらず、地域レベルから日本全国規模にまで及ぶ災害が生じた際に、迅速かつ正確な医療の提供を施す義務が生じる。
その中でDMATは、災害医療における当院の中心機関として、主に災害時の対外活動、院内活動、職員への啓蒙活動に全力を投じていく。

循環器内科医長 瀧井 暢(文責)

DMAT活動報告

  • 平成25年
    1月23~26日

    日本DMAT隊員養成研修(神戸)5名受講
    仙台オープン病院DMATチーム1の編成

  • 平成25年
    7月27~28日

    第1回東北DMATロジスティックス研修
    (盛岡)4名受講
    DMAT技能維持研修(盛岡)4名受講

  • 平成25年
    8月31日

    広域医療搬送訓練(仙台)5名参加

  • 平成25年
    10月5~6日

    平成25年度東北ブロックDMAT参集訓練
    (宮城)5名参加

  • 平成25年
    1月9~10日

    平成25年度宮城県DMAT隊員養成研修会
    (仙台)4名受講

  • 平成26年
    1月16~17日

    DMAT技能維持研修(宮城)1名受講

  • 平成26年
    1月28日

    平成25年度災害医療研修会(宮城)4名参加

  • 平成26年
    10月4~5日

    平成26年度東北ブロックDMAT参集訓練(青森)5名参加

  • 平成26年
    10月4~6日

    みちのくALERT2014(宮城)4名参加

  • 平成27年
    1月17~18日

    平成26年度 第1回東北ブロック統括DMAT登録者技能維持・
    ロジスティクス研修(仙台)4名参加
    平成26年度 第3回東北ブロック災害派遣医療チーム(DMAT)
    技能維持研修(仙台)4名参加

  • 平成27年
    3月16日

    第3回 国連防災世界会議 DMAT待機(仙台)5名参加

  • 平成27年
    10月3~4日

    平成27年度 東北ブロックDMAT参集訓練(岩手)5名参加

  • 平成28年
    1月16~17日

    平成27年度 第1回東北ブロック統括DMAT登録者技能維持・
    ロジスティクス研修(仙台)5名参加
    平成27年度 第3回東北ブロック災害派遣医療チーム(DMAT)
    技能維持研修(仙台)5名参加

  • 平成28年
    5月20~21日

    2016 G7仙台財務大臣・中央銀行総裁会議
    DMAT待機(仙台)9名参加

  • 平成28年
    9月2日

    台風10号被害 岩手県消防学校(SCU) DMAT派遣(岩手)6名参加

口腔ケアチーム

かつては「口の汚れで死ぬことはない」という思い違いから、口腔ケアは二の次になりがちでした。しかし最近では、口の中のトラブルが健康状態や生活全般に大きな影響を及ぼすことがわかり、口腔ケアに対する意識が変化しています。

口腔ケアは、誤嚥性肺炎、感染性心内膜炎、糖尿病の血糖コントロール不全などの口腔から引き起こされる疾病の予防や、「口から食べる」という生活の質(QOL)の向上の為、その重要性が叫ばれているケアの1つです。

口の機能として「食べる」「話す」「呼吸する」という3つの大きな働きがあります。その働きを維持しサポートするのが口腔ケアです。当院では「より多くの患者様に美味しく食事を食べていただく」「食事摂取が困難であっても、その患者様が持っている最大限の生活の質を維持しよう」を目標に、認定師4名が中心となり週1回のラウンドを通し、口腔ケアの方法のアドバイスや、口腔ケアに必要な器具の検討を行っています。特に、周術期の患者様、摂食嚥下困難な患者様、セルフケアの困難な患者様の口腔内トラブルに対応できるよう、歯科医師や摂食嚥下障害認定看護師、STなどと連携を取りながら活動しています。また、年に数回、普段の生活の中でも口腔ケアの重要性を知っていただきたいと地域に出て講演会も行っています。

口は栄養を取る為になくてはならない器官ですので、これからも入院患者様の為、そして地域の方のために頑張っていきたいと思います。

日本口腔ケア学会認定師
板垣 薫、齋藤 裕子、高橋 登美江、横田 潤子

がん治療支援緩和ケアチーム

緩和ケアとは

生命を脅かす疾患に伴う問題に直面している患者さんとそのご家族にとって、身体や心のつらさ苦痛を和らげて、出来るだけ快適な生活を送れるように支援する医療です。

がん治療支援緩和ケアチーム

当院の緩和ケアチームは、病院の医療従事者が抱える緩和ケアに関する困難な問題を、日常業務の中でより効果的に解決できるように医療従事者に対して支援を行うチームであり、必要に応じて直接患者さん及び家族に対して緩和ケアを行っています。

緩和認定看護師、がん性疼痛認定看護師を中心に、医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、事務職員など多職種のメンバーが集まり、主治医、病棟看護師と協力してチーム活動をしています。

摂食・嚥下リハビリテーションチーム

摂食・嚥下リハビリテーションチームは、平成15年から「もぐもぐ会」として摂食・嚥下障害をもつ患者様への評価やリハビリテーションを行なってきました。

入院時にスクリーニングを行い、摂食・嚥下障害が疑われ誤嚥や窒息の危険性のある患者様に対して、食べる時にはどのような姿勢が良いのか、どのようなお食事の形態が良いのか評価をして、医師・歯科医師・看護師・理学療法士・言語聴覚士・管理栄養士・医療相談員・など多職種と連携・協力しあいながら、入院中のリハビリテーションだけではなく、退院後も安全にお食事が食べられるようにご本人様やご家族様を支援していきます。また、NSTとも適宜相談をしながら、必要な栄養が確保できるようにお食事の形態・量の調整を行います。

必要と判断される方に対しては、嚥下内視鏡(VE:Videoendoscopy)を行い、喉の様子を観察しながら評価を行なっています。当院は摂食嚥下障害看護認定看護師が常勤しており、外部への啓蒙活動も合わせて行なっています。

少しでも口から食べられる可能性を模索し、栄養のためだけではなくその人にとって「食べる」ことが楽しみとなり生きがいとなるよう、チーム全員で尽力していきます。